ご存知の通りセネガルに2対2の引き分け。
戦前から引き分けでもオッケーという試合を想定していたので結果的には満足である。
コンディションは非常によくと 特に香川は前回より確実にコンディションを上げまだまだ余地を残している。
乾!乾!でいいのか?
この試合を語るにおいて乾の存在をまず挙げておきたい。
乾のあそこからのゴールもうお得意のパターンであり、今の日本代表の得点パターンの一つと言っていい。
サイドを意識させながら真ん中に切り込みゴール逆すみへ流し込むあの形は現状、乾、香川、宇佐美にしかできない。
事実、原口は逆サイドとはいえあのようなポジションから想定通りフカスようなシュートをしていた。
シュートを打つ前の余裕というか遊びがないとできない。
メディアはテレビ・新聞は乾を絶賛することだろう。
しかし個人的には乾の評価において及第点というところだ。
点を取ったところに関しては文句なし。
前線での動きやリアクションもいいし、体も動いていた。
ただコロンビア戦でもそうだったが流れを変えるような緩慢なプレイが多い。
乾がイエローをもらったシーン。
その前に乾が緩慢なプレーによってボールを奪われたところから始まっている。
それだけでなく収めて欲しいところでボールキープができなかったり、今回の審判は、前回以上にファールを取ってくれたからいいもののもう少し丁寧なプレイが必要だ。
彼の技術であればそこは大きな障壁になることはない。
ただ集中力を欠いているだけである。
彼のプレーが直接失点にならなかったとしても流れが悪くなる、節目になることは多々あるし、結果的にそのプレーのから流れが悪くなり相手に2点目を取られてしまった。
厳しいことを言えば2点目のシーンにおいてももう少し乾はゴールした選手についておくべきであった。
点を取ったからOKではなく、試合ごとにチームの質を上げていくという部分において、本人自身を分かっていることだろうが、ここで書いておく。
この試合一番褒めるべき選手は柴崎だろう。
中盤で走り回り、取りたいところでボールをパスカットし、前線へ絶妙なタイミングで供給した。
彼においてはコンディションが上がっているだけでなく本来の良さを遺憾なく発揮できている。
セネガル対策は功を奏した
セネガル戦において、セネガルのサッカーの質を下げさせた要因を1つ書きたいと思う。
個人個人で考えると、高さも強さもスピードも負けていた。
個のレベルでは大人と子供であった。
ロングボールへの対応は前半、全て負けていた。
体の入れ方、強さ、長友はなにもできなかった。
しかし、個に対しては人数をかけるとこで対応できる。
それがこの試合で目に見えて分かるシーンがあった。
まずセネガルだが、ポーランド戦より質が落ちたと感じてた人いないだろうか?
前線からのプレッシャーが少なく感じたのは、日本代表がそれをいなすようにボールを回し、特に長谷部が一段降りてきてボール回しに参加したことだろう。
これによりセネガルはアタックするポイントを失い、それによって 柴崎・香川・大迫への供給がスムーズになった。
またサイドを意識させながらボールを回したが、無理にサイドに人数をかけるようなこともなく、またサイドに意図的に追いやられることもなかったことがバランスを崩すことなく試合を終えることができたと言っていい。
恒例の余談話
少し話はずれるが
日テレにおいて都並さんの解説を聞いているとやっぱり都並さんは監督としてどうなんだろう?!という部分を感じてしまう部分が多々あった。
監督は試合の流れを考える指揮官でもある。
彼が試合中に
「勝ちに行って引き分けはプラスしかない」
的なことを言っていた。
いやそれは違う、勝ちにいっての引き分けは勝ち点マイナス2である。
さらに言えばこの試合日本は勝ちに行くサッカーをしていない。
日本に有利な時間はあったただそれだけだ。
サッカーは90分ずっとペースを握られるものではない。
いい時間もあれば耐える時間もある。
ただそれだけである。
また乾のイエローカードにおいてもチームを救うためにイエローカードをもらった的なことを言っていたがあれも違う。
前述の通りだ。
価値ある勝ち点1であるが・・・
まあそんなことはいいとして
試合前から予定していた引き分け(勝ち点1加算)で終わることができた。
個人的には失点0で引き分けが良かったわけだが、追いつく形での引き分けだけに価値ある引き分け。
ただ、ミスが絡んでの2失点は修正の余地あり。
ネットでは川島を叩くような流れになっているが実際的には原口(たぶん)のクリアも許せるものではない。
あれもミスであり、あそこをしっかりクリアで終えていればあのような交通事故的な失点はなかった。
とはいえ川島の判断は最高であったかと言うとそれも疑問が残るし、守備範囲が年々狭くなっていることに以前から危惧している。
2失点目においても流れを悪くしての失点だっただけに、一つのプレイが流れを変えるのはサッカーであることを考えると集中力を切らすというのは日本のサッカーにはあってはいけないことだ。
全体を通せば、集中力において90分通してシュートコースへの入り方や決定的なシュートを打たれないためのプレスみたいな部分は前回よりは良くなっていたが・・。
ポーランドを踏まえた今後の戦い方
これで日本は勝ち点4でセネガルと並びグループ首位に立っている。
コロンビア-ポーランド戦は、コロンビアの大勝によってポーランドの決勝トーナメント進出がなくなり、コロンビアがコロンビアらしいサッカーができたことは日本によって大きなプラスとなるだろう。
ということで次のポーランド戦どう戦うのか?!
ここは正直、頭脳戦と言っていいだろう。
最終戦、引き分けでも決勝トーナメント進出が決定したわけだが、日本代表としてはこの試合の戦い方をどう考えるか?やはり難しい。
日本代表において、現状を考えると決勝トーナメント進出を踏まえた、先も見据えた戦い方考え方をする必要がある。
決勝トーナメントに進んだ場合、ベルギーもしくはイングランドとの戦いになる。
日程的にベルギー-イングランドより、日本の方が先に試合があるのでそこの部分での戦い方を意識する必要はないが、少なくとも日本代表は決勝トーナメントにおいて、サッカーを90分ではなく、延長戦まで含めた120分であることを考えておかなくてはいけない。
要するにコンディションはもちろん頭まで120分の思考で戦えるチームに持って行かなくてはならない。
そう考えると、
- ポーランド戦先発メンバーをどうするのか?
- 交代メンバーをどうするのか?
- どのようなサッカーをするのか?
- 流れに応じて試合結果を選手間で意思疎通する必要もある
総力戦での戦いは、まだ先にあるということ。
今の先発メンバーをいじりにくい部分はあるが、前半耐えて後半、乾という試合の作り方もありだ。
とはいえ、基本的なスタイルは変わらない。
- 守備はしつこく
- 攻撃はシンプル
- 攻守の切り替えを早く相手の芽を摘む
ポーランドは決勝トーナメント進出は叶わなかったがこのままでは終われないだけに本気でくることだろう。
しかし、使命を持ってサッカーをするのは日本の方が強い。
裏のセネガル-コロンビア戦との兼ね合いもあるので、基本的には無理をしない引き分けを狙うサッカーでいいだろう。
独り言
ここからは独り言として聞いてほしいが、ポーランドと日本は裏で握るか重要である。
私の見立てとしては
一点差負けであれば決勝トーナメント進出を孕んでいると考えている。
セネガルはコロンビアに勝つことは難しいと考えている。
さらにいえば、2点差以上でコロンビアが勝つ可能性も高いと見ている。
理由はセネガルのコンディションがこの2戦目上がってきていない。
開幕戦がかなりの消耗戦であり、ピークを持ってきすぎたような気もする。
逆にコロンビアは決勝トーナメントに向けてコンディションを作っているチームだけあって、2戦目でガラッと変わり、初戦で負けたことによってモチベーション自体かなり高い。
退場したカルロスサンチェスも戻ってくる。
となると
日本は必ずしもポーランドに勝つ必要はないし引き分けでもOKというシチュエーションだけでなく
一点差の負けであれば決勝トーナメント進出という可能性まであると考えている。
だからこそ、ポーランドとはしっかり握っておくことが大事。
1点差負けでポーランドに花を持たせるのもありということだ。
セネガルとコロンビアが引き分けもないことはないが・・・。
下手くそジャパン、やることは変わらない
この試合、セネガルはセンターサークル付近でかなり日本をつぶしてきた。
本来日本がやりたい守備の形。
常に言っていることだが、日本は見せるサッカーは要らない。
個人の差をどう埋めるのか?
ポーランド戦はセネガル戦のようなミスを重ねない。
しっかり中盤での距離感を意識し守備的に戦うこと。
攻撃への切り替えを早くし、香川・乾をどう生かすか?
長友・大迫の動きがポイントとなる。
最後に
川島の件
みんなの雰囲気で決定すればいい。
川島のメンタルが壊れていなければ川島でいい。
中村のモチベーションが高ければ中村でもいい。
女子W杯で日本が優勝したときのGK海堀も予選ではかなり足引っ張ってたから・・・。